2024-03-28 15:04スポーツ

2年生戸田、堂々の完封=昨秋から大きく成長―高校野球・星稜

阿南光に完封勝利し、喜ぶ星稜の戸田=28日、甲子園
阿南光に完封勝利し、喜ぶ星稜の戸田=28日、甲子園

 星稜の2年生、戸田が大役を果たした。先発を任され、わずか2安打で無四球完封。チームを石川県勢初の4強に導き、「今までで一番の投球ができた」と喜んだ。
 力強い直球を軸にテンポ良く投げ込んだ。唯一先頭打者を出した三回も、落ち着いた投球で後続を断った。七回あたりからは疲労が見えたが、1、2回戦で先発したエースの佐宗から「まだいけるぞ。頑張ってくれ」と励まされた。エースを次戦まで温存させるため「絶対にゼロに抑えて投げ切る」と強い気持ちがよみがえった。
 昨秋は同学年の道本が先発で活躍する中、北信越大会の1回戦しか出番がなかった。冬は下半身の筋力や瞬発力を鍛えるトレーニングで体重を増やし、球速が上がって最速は143キロ。制球も改善され、「秋は使えなかったスライダーが(決め球に)使えるようになった」と投球の幅を広げた。山下監督も「冬場にかなり伸びてきてくれた」と成長ぶりに目を細めた。
 能登半島地震で被災した石川県に明るい話題を運んでいる。憧れの舞台で最高の投球を見せた戸田は「被災地の方々に元気を届けられたのであればよかった」。チームの悲願である甲子園制覇にも、また一歩近づいた。 
[時事通信社]

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