2024-03-25 17:17スポーツ

健闘のナインに声援=近江吹奏楽部は友情参加―高校野球・日本航空石川

一塁側アルプス、日本航空石川の応援風景=25日、甲子園
一塁側アルプス、日本航空石川の応援風景=25日、甲子園

 1月の能登半島地震で被災した日本航空石川(石川県輪島市)は25日、選抜高校野球の1回戦で常総学院(茨城)に0―1で惜敗した。甲子園球場の一塁側アルプススタンドでは被災地から選手の家族や関係者が訪れ、吹奏楽部が近江(滋賀)と合同演奏するなど、一丸となって声援を送った。
 輪島市の祖母宅で被災して避難所生活を経験した福森誠也投手の父愉一郎さん(44)は、七尾市から家族と来場して試合を見守った。自身も野球をしていたことがあり、「(甲子園は)夢の舞台。自分が一番舞い上がっている」と感慨深げ。試合終了後は脱帽して拍手し、「彼らが一生懸命やっているところを見られてうれしい。お疲れさまと言いたい」とねぎらった。
 吹奏楽部には、1回戦で敗れた近江の部員約60人が友情応援で参加し、近江のチャンステーマ「ファイアボール」などを演奏。日本航空石川で音楽監督を務める藤井一弥さん(33)は「音楽が共通言語になって一瞬で仲間になった。感謝している」と話した。
 被災地の復興支援に取り組む一般社団法人チームメディカルの杉本尚美代表(56)は、「精いっぱい力を出し切ってほしい」と応援に訪れた。日本航空石川の敷地を拠点に活動し、長期化する被災状況に現場の疲弊を感じるという。「若いエネルギーや希望にみんな励まされると思う」と語った。 
[時事通信社]

常総学院に敗れ、応援席に向かってあいさつする日本航空石川ナイン=25日、甲子園
常総学院に敗れ、応援席に向かってあいさつする日本航空石川ナイン=25日、甲子園

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