トヨタグループ、信頼回復急ぐ=企業風土に課題
トヨタ自動車はグループの日野自動車、ダイハツ工業、豊田自動織機などで不正が相次ぐ中、信頼回復に向けて立て直しを急ぐ。一連の不正に共通する背景として、トヨタに物を言いづらい企業風土などが指摘されており、染み付いた意識を変えるには時間がかかりそうだ。
トヨタは今春闘の労使協議の場で、生産現場の負担を軽減するため、生産性向上に関する数値目標を1年間凍結する方針を打ち出した。トヨタ本体でも現場が抱える課題を洗い出し、目標の適正化につなげる。
生産現場にゆとりを持たせて品質確保につなげるため、2024年度の国内生産の目安を1日当たり1万4000台程度と、従来の1万5000台近い水準から落とす。新型車の開発計画も見直しを進めており、業績よりも「足場固め」を優先させる。
トヨタの豊田章男会長は今年1月、相次ぐ不正を謝罪した上で、「私自身が責任者としてグループの変革をリードする」と宣言。日野、ダイハツ、豊田織機の3社に認証業務の改善に取り組むチームを設けるなど、信頼回復に向けた取り組みを加速させる方針だ。
[時事通信社]
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