2024-03-17 20:16社会

豊穣願い、じゅり馬まつり=36年ぶりパレードも―那覇

五穀豊穣(ほうじょう)と商売繁盛を祈る伝統の「じゅり馬まつり」で踊る女性ら=17日午後、那覇市
五穀豊穣(ほうじょう)と商売繁盛を祈る伝統の「じゅり馬まつり」で踊る女性ら=17日午後、那覇市

 沖縄の伝統衣装を着た女性が五穀豊穣(ほうじょう)と商売繁盛を祈願する「じゅり馬まつり」が17日、那覇市で開催され、住民らが参加するパレードが36年ぶりに行われた。
 パレードでは、琉球伝統の紅型(びんがた)衣装をまとい、馬の頭をかたどった飾りを前帯につけた女性らが、三線の音色に合わせ鈴を鳴らし、「ゆいゆい」という掛け声とともに踊りを舞った。会場となった那覇市辻地区には住民や観光客ら約500人が詰め掛け、最後は沖縄伝統のカチャーシーを踊った。
 じゅり馬まつりは、琉球王国時代の遊女「じゅり」が、親類に元気な姿を見せようと、当時遊郭があった同地区で人々を前に行進したのが始まりとされる。
 財政難などで1988年を最後にパレードは中止となり、舞踊や民謡の団体が拝所の前で踊りを奉納していた。今年は、地域を盛り上げたいとの声を受け、住民らが資金を集めてパレードを復活させた。
 実行委員長の砂川英昭さん(62)は「多くの人が集まり満足だ。今後さらに盛り上げていきたい」と喜んだ。参加した那覇市の会社員並里恵子さん(51)は「感無量だ。来年も出たい」と笑顔を見せた。 
[時事通信社]

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