競泳ニッポン、光明見いだせるか=17日から五輪代表選考会―パリへ正念場(上)
競泳のパリ五輪代表選考会は17~24日までの8日間、東京アクアティクスセンターで行われる。五輪種目の決勝レースで、日本水泳連盟が世界トップ10相当として独自に定めた派遣標準記録よりも速いタイムを出した上位2人が個人の切符を得る。昨年の世界選手権(福岡)で銅メダル2個にとどまった競泳ニッポンが光明を見いだせるか。新星の出現も期待される。
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◇求められる結果と内容=低迷脱却へ試行錯誤
昨年11月末。男子の本多灯(イトマン東京)がレース後に「日本の水泳が小さくなりつつある」と語った。2021年東京五輪200メートルバタフライの銀メダリスト。その後も国際舞台で結果を残してきた自身と共にもり立てる選手が現れない現状への危機感から出た発言にも聞こえる。
昨夏の世界選手権の競泳日本メダル数は、本多と瀬戸大也(CHARIS)の銅で計2個。22年の4個(銀2、銅2)から半減した。五輪前年に目に見える形で勢いを示せた近年とは違い、現状は沈滞ムードが漂う。
パリ五輪の個人種目出場は、五輪代表選考会で2位以内に入り、決勝で日本水泳連盟が独自に定めた派遣標準記録の突破が条件だ。「五輪には経験のためではなく、(上位8人が進める)決勝で戦える選手を連れていきたい」(梅原孝之競泳委員長)との思いで設定されたタイムは、日本記録よりもレベルが高い種目もある。
瀬戸や女子の池江璃花子(横浜ゴム)が昨秋の杭州アジア大会後に拠点をオーストラリアに移したように、世界のトップと普段から競える環境で競技に打ち込み、立て直しを期す選手もいる。低迷脱却へ試行錯誤した中間報告の舞台となる東京アクアティクスセンターで、どんな結果を見せてくれるか。
[時事通信社]
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