ティックトック禁止法案、下院で可決 利用者は反発 米
【ワシントンAFP=時事】米下院本会議は13日、中国系動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」の米国内での使用禁止につながる法案を可決した。これに対しアプリのユーザーからは、常識を疑うといった反対の声が上がっている。≪写真は資料写真≫
米下院は、ティックトックが中国共産党とのつながりの疑いがあるとして、中国の親会社が米国事業を分離売却しない限り米国での利用を禁止するとした法案を可決した。ティックトック側は、中国政府とのつながりがあるとの指摘についてははっきりと否定している。
中国外務省報道官は下院での可決について、法案は自由競争や国際的な経済や貿易のルールに反しており、「盗賊の論理だ」と強く非難した。
法案は今後、上院で審議される。ジョー・バイデン米大統領は法案が両院で可決されれば署名すると述べている。
29万人近くのフォロワーを持つティックトック動画配信者(ティックトッカー)のアリエラ・エルムさんは、首都ワシントンのホワイトハウスの外でAFPに対し、「もし議会で指摘されていることが本当に問題なのであれば、思いつきだけで米国の政治を変える力を持っているX(旧ツイッター)のイーロン・マスク氏についても同じことを問わなくてはならない」と指摘した。
同アプリで生活関連情報を発信しているスティーブン・キングさんも、もし米国でティックトックが禁止されたら、政治家から企業家、十代の若者まで、数百万人という人が打撃を受けるだろうと話す。キングさんには680万人のフォロワーがいる。
また、今年18歳になったばかりだというティックトッカーのネイサン・エスピノザさんは、この法案を支持した議員は、今後の選挙を通じてユーザーからの怒りを買っていることを知り「大きなショック」を受けるだろうと話した。「自分も今年から投票できる年齢。同世代の多くがこの法案に反対している」
一方、一部のTikTokユーザーからは、国家安全保障の観点だけでなく、個々の利用者保護につながる可能性もあるとして、法案を支持するとの声も上がっている。【翻訳編集AFPBBNews】
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