トランプ氏、敗北認めず捲土重来=共和候補指名へ―米大統領選
【ワシントン時事】11月の米大統領選に向け、トランプ前大統領の共和党候補指名が確定した。苦杯をなめた2020年大統領選から約3年4カ月。一貫して「敗北」を認めず、捲土(けんど)重来を期してきた。熱狂的な岩盤支持層を背景に、対立と憎悪をあおる政治手法も健在で、内外がその復活に身構えている。
1946年6月、ニューヨーク生まれ。ドイツ系の父から継いだ不動産開発会社の経営者としてホテルやカジノを展開し、「不動産王」にのし上がった。04年に始まった人気テレビ番組で司会を務め、決めゼリフの「おまえは首だ」で知名度を上げた。
16年大統領選でクリントン元国務長官を破り、米史上で初めて公職経験のないまま大統領に就任。「アメリカ・ファースト(米国第一)」を掲げて国際協調に背を向け、保護主義的な通商政策を推進した。対メキシコ国境には壁を建設し、不法越境者を排斥した。
SNSを駆使し、野党やメディアなど敵対する相手を徹底的に攻撃。外国人らを治安悪化と結び付けて恐怖心をあおるレトリックは、熱狂的な支持を生み出す半面、社会の分断を深めた。
20年大統領選で再選に失敗すると「選挙を盗まれた」と主張し、バイデン大統領(当時は前副大統領)の勝利を受け入れなかった。21年1月6日、支持者らがバイデン氏勝利の認定を阻止しようと連邦議会を襲撃した。
この事件を巡り23年8月、大統領選の結果を覆そうとした罪で特別検察官に起訴された。それ以外に三つの事件で起訴されており、大統領経験者で初の刑事被告人として裁判を控えている。
メラニア夫人は3人目の妻。5人の子供がいる。
[時事通信社]
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