ガザ休戦交渉、進展なく終了=ハマス代表団が離脱―戦闘5カ月
【イスタンブール時事】パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘で、米国やカタールなど仲介国を交えてエジプトのカイロで開かれた戦闘休止交渉は7日、大きな進展がないまま終了した。AFP通信などが伝えた。参加していたハマス代表団は既にエジプトを離れたという。ガザの戦闘は7日で5カ月が経過したが、10日ごろ始まるイスラム教のラマダン(断食月)前の合意妥結は厳しさを増している。
エジプトでの交渉は今月3日に始まった。イスラエルはハマスに対し、拘束下の人質生存者リストの提示を要求。ハマスが応じないため交渉への代表団派遣を見送った。一方のハマスも、交渉で「柔軟性を見せた」と主張しつつ、人質解放前の停戦やイスラエル軍のガザ撤退など従来の立場を堅持して協議は平行線をたどった。
ロイター通信によれば、ハマスは休戦合意の実現まで交渉を続ける意向を表明。ただ、イスラエルの強硬な態度が合意を阻んでいると批判した。
ラマダン期間中もイスラエルがガザ攻撃を続行すれば、イスラム世界からの反発激化は必至。米国務省のミラー報道官は「(合意への)障害は克服できないレベルではなく、取引は実現可能と信じている」と指摘。バイデン米大統領も5日、「イスラエルは協力してきている」と述べ、ハマスに態度軟化を促していた。
ガザでは食料難が悪化しており、国際社会から支援物資搬入の拡大を求める声が強まっている。キャメロン英外相は6日、イスラエル戦時内閣の一員であるガンツ前国防相と協議。英政府は発表で「ガザへの援助物資拡大の必要性を訴えた」と強調した。
[時事通信社]
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