イスラエル、代表団派遣見送り=休戦交渉、見通し不透明―ガザ情勢
【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止と人質解放を巡る交渉で、ハマスと仲介役の米国やカタールの代表団がカイロに到着した。エジプトの国営メディアが3日、報じた。ただ、イスラエルは代表団派遣を見送っており、妥結に至るかどうかは依然不透明だ。
米国などは10日ごろに始まるイスラム教のラマダン(断食月)までの合意を目指している。イスラエルのメディアによれば、ハマスはイスラエルが求める拘束中の人質リストの提供を拒否した上で、交渉妥結の条件として恒久停戦を要求。イスラエルの戦時内閣は、こうした状況では代表団派遣は不可能と判断したという。
イスラエル当局者の間では、ハマスのガザ地区トップ、ヤヒヤ・シンワル氏に交渉をまとめる意思がなく、ラマダンにかけて暴力をエスカレートさせようとしているとの見方が出ている。
ハリス米副大統領は、戦時内閣のメンバーであるガンツ前国防相との会談を控えた3日、「ガザにおける途方もない苦しみを考えれば、即時停戦が必須だ」と演説で強調。「ハマスは取引に応じる必要がある」と訴えた上で、イスラエルにも人道支援の拡充に向け措置を講じるよう求めた。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラは4日、ガザ最南部ラファで、イスラエル軍が3日夜から住居に空爆を加え、少なくとも6人が死亡したと伝えた。ガザ当局は4日、過去24時間で124人が死亡し、死者の累計は3万534人に達したと発表した。
[時事通信社]
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