2024-03-04 19:38社会

国と東電、争う姿勢=処理水差し止め訴訟―福島地裁

福島地裁=福島市
福島地裁=福島市

 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出で漁業権が侵害されるなどとして、漁業関係者らが国と東電を相手取り、放出差し止めを求めた訴訟の第1回口頭弁論が4日、福島地裁(小川理佳裁判長)で開かれた。国と東電は争う姿勢を示した。
 原告数は提訴時は約150人だったが、363人に拡大した。
 訴状などによると、原告側は、処理水の放出は漁業権や、住民の人格権などを侵害すると主張。放出を認めた国の決定は違法と訴えている。
 この日の弁論で国側は「個人の権利を侵害していない」とし、原告には訴訟の適格性がないと主張し、訴えの却下を求めた。東電側は答弁書で棄却を求めた。
 原告側弁護団の共同代表を務める海渡雄一弁護士は閉廷後の報告集会で、国などの主張について「言っているそばから崩れている感じもした。本格的な反論をしたい」と話した。 
[時事通信社]

最新動画

最新ニュース

写真特集