ビッグモーター前副社長ら書類送検=器物損壊容疑、9店舗で計13人―街路樹枯死・警視庁
![ビッグモーターの店舗前の街路樹問題を巡る動き](https://img.sp.m.jiji.com/image/out/20240304ax02S_o.jpg?updated=1709542250)
中古車販売大手ビッグモーター(東京)の店舗前で街路樹が枯死するなどした問題で、警視庁捜査1課は4日、器物損壊容疑で、同社の兼重宏一前副社長(35)と都内9店舗の当時の店長ら計13人を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。
同課は前副社長について、直接的な指示はなかったものの、店舗清掃状況を確認する「環境整備点検」の強化や人事評価を通じ、街路樹伐採などに影響を与えた可能性があると判断。検察に起訴の判断を委ねる「相当処分」の意見を付けた。
捜査関係者によると、他に書類送検されたのは、多摩店の当時の店長(41)や従業員ら5人と、環八世田谷店、練馬店、立川店の当時の店長や従業員7人。
前副社長と多摩店の当時の店長ら6人は昨年7月、草刈り機で同店前の街路樹を伐採した疑いが持たれている。
他の3店舗の当時の店長ら7人は2021年2月~23年7月上旬、除草剤を散布して街路樹を枯死させた疑いがあるという。
前副社長は店舗を訪れるなど環境整備点検を主導する立場で、点検事項に「街路樹の剪定(せんてい)」という項目を追加したとされる。点検時に「外周」の項目を「不適」と評価した店舗について、伐採後の点検で「適」とするなどしていたという。
同社は昨年9月、時事通信の取材に対し、街路樹伐採や除草剤散布は清掃活動の一環だったと説明。点検結果を店長の人事評価に反映させるなどしており、「行き過ぎた指導が清掃の域を超え、公共物を損壊させてしまった」としている。
同課は、世田谷代田店など5店舗の街路樹枯死についても、容疑者不詳のまま書類送検した。
街路樹枯死を巡る都の調査では、多摩店で街路樹20本の伐採が、他の店舗でも土壌から除草剤成分が確認された。同課は昨年9月、同社本社や9店舗を一斉捜索した。
同社は書類送検について、前副社長は既に退職しているとした上で、「警察の調査には全面的に協力していく」とコメントした。
警察庁によると、店舗前の街路樹の伐採や枯死を巡っては、20都道府県警が50件以上の被害届を受理し、捜査を進めている。神奈川県警は1月、同社社員を器物損壊容疑で逮捕した。
◇ビッグモーターを巡る動き
2015年 兼重宏一氏が副社長に就任
23年 7月26日 保険金不正請求問題で社長、副社長が辞任
同 日 国交省が街路樹の枯死問題で調査開始
同28日 ビッグモーターがHPで謝罪
9月 8日 警視庁が東京都内9店舗を捜索
同15日 警視庁が本社捜索
12月15日 警視庁が兼重前副社長宅など捜索
24年 3月 4日 警視庁が兼重前副社長ら13人を書類送検
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