2024-03-03 15:14社会

震災13年で新たな伝承館開館=防災学習や交流の場に―仙台

「蒲生なかの郷愁館」で展示物を見学する来館者=3日午後、仙台市宮城野区
「蒲生なかの郷愁館」で展示物を見学する来館者=3日午後、仙台市宮城野区

 東日本大震災から13年を迎えるのを前に、津波などで150人以上が犠牲になった仙台市宮城野区の蒲生地区で3日、地域の記憶を後世に伝える伝承館「蒲生なかの郷愁館」が開館した。訪れた元住民からは「防災意識の向上を」「交流の場に」との声が上がった。
 同地区は震災後、住宅建築が制限される「災害危険区域」に指定され、住民らは内陸部などに集団移転した。伝承館は移転跡地にできたバイオマス発電所内に開設。発電事業者らの協力により、館内には旧市立中野小学校の備品や、震災前の地域の歴史を紹介するパネルなどが展示されている。
 館長に就任した元住民の下山正夫さん(79)は開館式で「(移転先で)再建した住民の苦労は並大抵のものではなかった。震災を知らない世代が防災を意識する場として活用してほしい」とあいさつした。 
[時事通信社]

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