与野党、責任なすり合い=異例「土曜審議」に疲労感
2024年度予算案は2日、異例の「土曜審議」で衆院を通過した。今年度内の成立を確実にしたい政府・与党と、さらなる審議を求める野党が1日深夜まで攻防を続けた結果だが、双方とも疲労の色は隠せない。この事態を招いた責任を互いになすりつけ合う声も漏れた。
予算案は、憲法の規定により参院送付から30日で自然成立する。2日はその期限だった。
これに先立つ衆院予算委員会で、立憲民主党の大築紅葉氏は「卒業式のシーズンだ。(審議は週明けの)4日でいい。土曜日の開催は誰のせいか」と詰め寄った。これに対し、岸田文雄首相は「国会審議は国会で判断してもらう」と反論。その上で「政府としては予算の年度内成立が重要だと再三申し上げている」と強調した。
立民の山井和則氏は記者団に、働き方改革の観点から土曜審議を問題視した。ただ、1日の衆院本会議で「フィリバスター」(議事妨害)戦術を展開したのは山井氏自身。与党からは「この事態を招いた責任は野党にある」(自民党ベテラン)などの批判が相次いだ。
国会審議を巡っては、金曜から日付をまたぐ例は少なくないが、土曜の日中も行われるのは異例。衆院事務局によると、休日の予算委審議は20年4月29日の祝日「昭和の日」に補正予算で例があるという。
[時事通信社]
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