2024-03-02 10:23スポーツ

「悔しさ10割」の決勝=多田、高まった意識―世界室内陸上

世界室内陸上、男子60メートル決勝で7位だった多田(右端)=1日、英グラスゴー(AFP時事)
世界室内陸上、男子60メートル決勝で7位だった多田(右端)=1日、英グラスゴー(AFP時事)

 初めて立った世界最速を決める舞台は、不完全燃焼だった。多田は男子60メートル決勝の直前、スタート練習で左太もも裏に違和感を覚え、けいれんしたまま出走。終盤は力を緩め、「勝負できずに終わってしまい、世界と戦えなくて悔しさ10割」。ゴール後は天を仰いだ。
 予選で6秒52の室内日本新記録をマーク。準決勝はライルズらと同じ厳しい組で3着に食い込み、記録で拾われて突破した。6秒4台を狙える好感触があったというが、「体がついてこなかった」と唇をかんだ。
 順調に冬季練習をこなし、「今までで一番強い自分だと思う」と自信がにじむ。今夏のパリ五輪を前に、世界大会の決勝を経験できたのは大きな収穫だ。「(100メートルは)9秒台の手応えもある。五輪のファイナルで戦えるように、もう一度つくり直していきたい」。世界と勝負する意識が一層高まった。(グラスゴー時事)
[時事通信社]

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