2024-03-01 17:34社会

4人死亡不発弾事故から50年=「風化させない」幼稚園で慰霊祭―沖縄

不発弾事故から50年を前に、慰霊祭で犠牲者の冥福を祈る聖マタイ幼稚園の園児ら=1日午前、沖縄県豊見城市
不発弾事故から50年を前に、慰霊祭で犠牲者の冥福を祈る聖マタイ幼稚園の園児ら=1日午前、沖縄県豊見城市

 1974年に那覇市小禄の聖マタイ幼稚園付近で不発弾が爆発し、幼児1人を含む4人が死亡した事故から2日で50年を迎えるのを前に、沖縄県豊見城市に移転した同園で1日、慰霊祭が行われた。園児や当時の園関係者らが犠牲者の冥福を祈り、「事故を風化させてはいけない」と誓った。
 式典では、事故後に園長を務めた司祭の高良孝太郎さん(75)が「平和ってどういうことだろう」と園児らに問い掛け、「悲しんでいる人、苦しんでいる周りの人を笑顔にすることだよ」と諭した。
 また、園児の送迎などを当時担当していた幸地長昌さん(93)は「幸せで安全な保育ができるように毎日祈っている」と話した。元教諭の松田恵子さん(87)は、生き埋めになった女の子を今も思い出すといい、「二度とこういうことがあってはならない」と訴えた。
 事故は、幼稚園そばの工事現場で発生。基礎工事用の鉄くいが、地中にあった旧日本軍の機雷に触れて爆発が起きた。重機や鉄筋が吹き飛び、園児の妹や作業員ら4人が死亡し、住民ら34人が重軽傷を負った。 
[時事通信社]

園児らに話をする高良孝太郎元園長=1日午前、沖縄県豊見城市
園児らに話をする高良孝太郎元園長=1日午前、沖縄県豊見城市

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