2024-02-29 21:04国際

ガザの死者3万人に=物資待つ群衆に攻撃、70人超犠牲―飢餓の危機、当局「緊急対策を」

 【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザの保健当局は29日、昨年10月以降のイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘によるガザでの死者が3万35人に達したと発表した。戦闘開始から5カ月が経過しようとする中、イスラエル軍は激しい攻撃を続ける。支援物資の搬入停滞により各地で飢餓の危機が現実味を帯びており、人道状況の悪化に歯止めがかからない。
 国連人道問題調整事務所(OCHA)は27日、ガザ住民の約4分の1に当たる少なくとも57万6000人が飢餓寸前の状態だと警告した。ガザ当局者は、栄養失調などで複数の子供が北部ガザ市などで死亡したとし、国際機関に「緊急の対策」を講じるよう訴えた。
 中東の衛星テレビ局アルジャジーラは29日、ガザ市で支援物資を受け取ろうと集まった人々がイスラエル軍の攻撃に遭い、70人以上が死亡したと報じた。物資を積んだトラックが住民に囲まれ、略奪を受ける事件も発生。物資搬入や物資を得ること自体が、危険を伴う状況にある。 
[時事通信社]

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