2024-02-28 19:36経済

ENEOSHD社長に宮田氏=4月新体制、セクハラ防止へ

社長への昇格が決まり、記者会見するENEOSホールディングスの宮田知秀副社長=28日午後、東京都千代田区
社長への昇格が決まり、記者会見するENEOSホールディングスの宮田知秀副社長=28日午後、東京都千代田区

 ENEOSホールディングス(HD)は28日、昨年12月から空席となっている社長に、宮田知秀副社長が昇格する人事を発表した。4月1日に就任する。ENEOSグループでは、HDの会長、社長がセクハラ行為で退くなど不祥事が相次いでいる。宮田氏は新経営体制を率い、再発防止に向けた企業風土改革やコンプライアンス(法令順守)の徹底に取り組む。
 28日に東京都内で開いた記者会見で、宮田氏は相次ぐセクハラ行為に「経営層の意識が不足し人権に対する考え方が甘かった。ご心配ご迷惑をかけ本当に申し訳ない」と陳謝し、「生まれ変わる覚悟でグループ経営をリードする」と述べた。4月に発足する新体制では、事業会社ENEOSの社長に山口敦治同社執行役員を昇格させる。
 今回の選任に当たっては、酒席での対応やハラスメントについて社員らに聞き取り調査を実施。指名諮問委員会の議長を務める工藤泰三社外取締役は「潜在的リスクを抽出した」と説明した。
 ENEOSHDが併せて公表した不祥事の再発防止策には、役員研修の強化や、取締役が出席する会食でのルール運用などを盛り込んだ。ガバナンス(企業統治)体制も見直し、2023年6月時点で16人中6人の社外取締役比率を過半に引き上げ、取締役会議長に社外取締役を選任する。
 ENEOSHDでは、22年に当時の杉森務会長が性加害問題で辞任。昨年は斉藤猛社長、今月には傘下の再生可能エネルギー会社の安茂会長がそれぞれセクハラ行為で解任された。 
[時事通信社]

社長への昇格が決まり、記者会見するENEOSホールディングスの宮田知秀副社長(中央)=28日午後、東京都千代田区
社長への昇格が決まり、記者会見するENEOSホールディングスの宮田知秀副社長(中央)=28日午後、東京都千代田区

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