「はだか祭」に女性初参加=愛知の国府宮、一部神事に
愛知県稲沢市の尾張大国霊神社で22日、ふんどし姿の裸男らが激しくもみ合う「国府宮はだか祭」が開催され、女性が初めて一部神事に法被姿で参加した。新型コロナウイルスの影響で近年は規模を縮小していたが、4年ぶりの通常開催となり、境内は約7500人の裸男らで熱気に包まれた。
国府宮はだか祭は1250年以上の歴史を誇る神事で、1人だけ選ばれる「神男(しんおとこ)」に触れれば厄を落とせると伝えられている。
女性が参加したのは、もみ合いに先立ち、厄よけ祈願の布を結び付けたササを奉納する「なおい笹奉納」で、トラブルを避けるため奉納は男女別々に実施された。法被姿の女性ら約130人が、団体ごとに長さ約5メートルのササを担ぎ、「わっしょい、わっしょい」と声を上げて境内へ駆け込んだ。
奉納が終わった午後4時半ごろには、参道に何も身に着けない神男が登場。参加者は一斉に群がり、押し合いへし合いとなった。手おけで水が掛けられ、熱気で湯気が立ち上る中、約50分後に神男が祭りのために造られた「なおい殿」に到達すると、大きな拍手と歓声が湧いた。
同神社によると、ふんどし姿が慣例だったため、これまで女性は参加できなかったが、地元の女性団体から要望があり、着衣での奉納参加を受け入れた。女性団体「縁友会」副会長の鈴木彩加さん(36)は終了後、感極まった様子で「最高だった。来年以降も絶対に参加したい」と涙を浮かべた。
[時事通信社]
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