ペット出生日の偽装、横行か=初の立ち入り調査で判明―環境省
環境省は15日、ペット販売業者向けの子犬と子猫のオークションについて、9道府県の19会場で行った立ち入り調査結果を発表した。取引された個体の出生日の曜日に大きな偏りがあり、同省は規定より幼い個体を競りに出せるよう、生まれた日を繁殖業者(ブリーダー)が偽装した可能性が高いとみている。
動物愛護管理法では、生後56日を経過しない犬猫の販売を禁じている。同省はこれを下回る個体の取引が横行しているとの情報を受け、昨年11~12月に都道府県や政令市を通じ、初の全国一斉調査を行った。
動物は本来曜日に関係なく均等に生まれるはずだが、19会場全てで、競られた個体の出生日が特定の曜日に集中していた。オークションの日に「出生後57日目」をクリアするため、出生日を偽った疑いがある。少しでも幼い方が売れ行きが良いことも背景にあるようだ。
会場で売られていた人気のトイプードル、チワワの平均体重を調べたところ、通常の56日齢の平均より2、3割軽かったことも判明した。
同省はまた、マイクロチップの登録情報から、生年月日の曜日に偏りがあると疑われるブリーダー約1400業者も調査。約700業者で帳簿の不備など法令違反があった。違反を認めた業者もあり、自治体が指導する。出生日を改ざんしないよう求めるほか、制度改正も検討している。
[時事通信社]
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