日本に届け「チョコ愛」=隠れた名産、バレンタイン向け販売―ウクライナ
「欧州の穀倉」と呼ばれる農業大国ウクライナの知られざる名産品がチョコレートだ。同国発祥のブランド「リビウ・ハンドメード・チョコレート」は、国民の高い人気を誇る。バレンタインデー、ホワイトデー向けに日本での販売も始まっており、同社関係者は「私たちのチョコへの愛を日本にも届けたい」と力を込める。
世界遺産に登録される西部リビウにチョコが伝わったのは19世紀初頭。市中心部のリノック広場には、個人経営のチョコ店やカフェが軒を連ねる。ひときわ目を引くのが、外壁に多数のアート作品を掲げたリビウ・ハンドメード・チョコレートの本店だ。
創業者ナタリヤ・ドゥボワさんは、知人からもらったオランダ土産のチョコの味に感動し、独学で研究と試作を重ねた。2009年にカフェの一部を間借りして販売したところ飛ぶように売れ、その年のうちに店舗を立ち上げた。
その後15年間で国内50店舗を開設。「チョコレート王」の異名を持つポロシェンコ前大統領の菓子メーカー「ロシェン」と並び、ウクライナを代表するブランドに成長した。
しかし、ロシアによる侵攻で国内外からの旅行者は激減。売り上げは落ち込み、経営は苦境に陥った。そんな時、世界の珍しいチョコを買い付ける通販会社フェリシモ(神戸市)のバイヤー、木野内美里さんが「現地のチョコ職人を応援したい」と、ネットでウクライナのチョコ店を一軒ずつ探し、リビウ・ハンドメード・チョコレートを「発掘」。昨年、日本での販売にこぎ着けた。
「包装のセンスやチョコの品質、いずれもこれほど完成度の高いチョコはめったにない」と木野内さん。今年買い付けたチョコの一つは、フリーズドライのイチゴをホワイトチョコとビターチョコで二重にコーティングする手の込みようで、「ウクライナの現状を考えると、どれだけ努力しているのかと胸がときめいた」と話す。
リビウ・ハンドメード・チョコレートの広報担当者タラス・マセルコさんは「私たちはリビウのチョコ作りの伝統を守りながらも、常に新しさを模索している。一つ一つのチョコに込めた心を日本の人々にも感じてもらいたい」と語った。
[時事通信社]
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