トリガー協議の離脱決定=国民、与党協調路線が岐路
国民民主党は7日、両院議員総会を開き、ガソリン税を一時的に引き下げる「トリガー条項」凍結解除に向けた自民、公明両党との協議からの離脱を決めた。協議の進展が見込めないと判断したためで、ガソリン減税を最重視してきた玉木雄一郎代表の与党協調路線は岐路を迎えた。
総会後、玉木氏は記者団に「自民党派閥の裏金問題が同党の政策の推進力や調整力を著しく低下させた」と指摘。「ただでさえも難しい、減税を進めることができなくなったのは極めて残念だ」と語った。
協議は、昨年11月に国民が2023年度補正予算に賛成したのと引き換えに再開された。政策実現のために政権に接近する国民と、野党を分断することで政権基盤を安定させたい政府・与党の思惑が一致したためだ。
だが、与党は実務上の混乱が避けられないとしてトリガー凍結解除に慎重姿勢を崩さなかった。政治資金規正法違反事件による自民党への世論の反発も国民の離脱判断を後押しした。同党中堅は「協議を続ければ国民の支持率も下がる。打ち切りは賢明だ」と評価した。
党内には政権と対決姿勢を強めるだけでは他の野党に埋没しかねないとの懸念もあり、玉木氏は「政策本位で協力できる政党とは協力する」との立場を改めて示した。ただ、国民関係者は「アプローチは変わらざるを得ない」と指摘した。
[時事通信社]
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