2024-01-30 09:52社会

青葉被告、遺族の男性と面会=何度も頭下げ、納得いかない様子も―京アニ放火

取材に応じる寺脇(池田)晶子さんの夫=29日、京都府内
取材に応じる寺脇(池田)晶子さんの夫=29日、京都府内

 京都アニメーション放火殺人事件で、死刑判決を受けた青葉真司被告(45)が29日、犠牲となった寺脇(池田)晶子さん=当時(44)=の夫(51)と大阪拘置所で面会した。夫によると、青葉被告は何度も頭を下げたが、精神鑑定の結果に納得がいかない様子もうかがえたという。
 面会時間は約20分。夫が面会室のアクリル板越しに「本当の気持ちが聞きたい」と問い掛けると、青葉被告は「裁判当初から、遺族を傷つけたくない思いがあり、話すこともある程度制約していた」と明かした。
 寺脇さん夫妻には小学校6年の息子がおり、夫が「(事件で)子どもが残されてしまった」と切り出すと、青葉被告は車いすに乗ったまま、手を前に出して頭を下げ続けた。夫が「恨みつらみを言葉に出すと、子どもにも良くない。気持ちを整理して前向きに生きていきたい」と話すと、被告はうなずいて聞いていた。
 一方で青葉被告は、精神鑑定の結果について「全てが妄想で片付けられてしまった」と不満を漏らし、途中からはアニメに関する話を10分以上続けたという。
 夫は面会後、取材に対し、死刑判決を受けた青葉被告について「自らの死を感じざるを得ない状況で、36人の命とはどういうものか」を確かめたいと強調。「真に(被告が)何を思っているのかを引き出したい」と今後も面会を試みる意向を示した。 
[時事通信社]

最新動画

最新ニュース

写真特集