2024-01-16 15:47国際

氷点下20度、希望託し投票=トランプ氏に「最後の機会を」―共和初戦のアイオワ集会・米

 【デモイン時事】米大統領選に向けた共和党の候補指名争いで初戦のアイオワ州党員集会は15日、氷点下20度を下回る記録的寒波の中、州内約1700カ所の会場で開かれた。州都デモイン市内の小さな会場では、防寒着に身を包む支持者らが希望を託し真剣に一票を投じた。
 午後5時すぎ、会場の一つとなった市内の小学校に最初に姿を見せたのは、集会で議長役を務める元警察官のジェームズ・マッケニーさん(75)だった。教室の机の上に地区の党員登録名簿(約150人)、入党申請書などを並べる。「本音を言えば、候補者が大統領にふさわしい人物なら(所属)政党は関係ないよ」と話してくれた。
 会場を訪れる支持者の多くは耳を覆う帽子をかぶっているものの、寒さで鼻が赤い。自動車修理工のスティーブ・ディクソンさん(74)はフロリダ州知事としての実績を評価してデサンティス氏を支持するが、妻のスーさん(74)は「トランプ(前大統領)に最後のチャンスを与えたい」という。
 午後7時の開幕時点で、会場の党員は21人。全員が白人で、黒人やアジア系は一人もいない。議長が「候補者のために発言したい人はいますか」と呼び掛ける。挙手をして立ち上がったのは、デサンティス陣営の女性運動員だ。「最も重要なのは、大統領選の本選で民主党に勝つこと。それ(ができるの)はデサンティス知事です」。支持者らは大きな拍手で応えた。
 いよいよ議長が投票用紙を配ろうとすると、会場から「挙手で投票を」との提案が出る。参加者らの同意を得て、アルファベット順に候補者の名前が読み上げられていった。
 デサンティス氏を支持したのは5人。ヘイリー元国連大使には、ジュリー・シーゼックさん(47)と娘のエリザベスさん(9)の2人が手を挙げた。
 「ヘイリーは1.5人だな」との声に、場内が笑いに包まれる。シーゼックさんにヘイリー支持の理由を聞くと、「トランプ以外なら誰でもいい。デサンティス? トランプと同じでしょ」。
 会場では、最終的にトランプ氏が15票で圧勝した。集会終了は午後7時20分すぎ。それから間もなく、米メディアが「アイオワでトランプ氏が勝利」と一斉に報じ始めた。 
[時事通信社]

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