2024-01-15 18:10国際

頼次期総統、安保協力強化に意欲=米代表団と会談―台湾

 【台北時事】台湾の次期総統に選出された頼清徳副総統は15日、ハドリー元米大統領補佐官(国家安全保障担当)率いる非公式の米代表団と台北市内の与党・民進党本部で会談した。頼氏は「台米が共同で努力し、インド太平洋地域の平和と繁栄の重要な力になると信じている」と述べ、安全保障協力の強化に意欲を示した。
 頼氏は会談で、代表団派遣が「台湾の民主主義に対する米国の強力な支持を十分に示している」と歓迎。中国からの軍事的圧力について「台湾は冷静に対応し、米国を含む理念の近いパートナーと協力して、台湾海峡の平和で安定した現状の維持に努める」と語り、中台関係で蔡英文政権の「現状維持」路線を継承する方針を強調した。
 代表団はブッシュ(子)政権の安保政策を担ったハドリー氏のほか、オバマ政権のスタインバーグ元国務副長官を含む超党派の元高官らで構成し、14日に台湾入りした。頼氏を「台湾独立派」と敵視する中国が軍事的圧力を強めることへの懸念が強まる中、中国を過度に刺激する発言を控えるようくぎを刺した可能性がある。
 頼氏に先立ち蔡氏も15日、総統府で代表団と会談し、米台の協力促進を確認した。ハドリー氏は「米台関係を継続し、台湾海峡の平和と安定を共同で守りたい」と表明。スタインバーグ氏は、11月に米大統領選が行われることを踏まえ「民主党政権でも共和党政権でも、米国の長期政策は一貫している」と説明した。 
[時事通信社]

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