2024-01-06 20:09政治

能登地震、激甚災害指定へ=岸田首相、「みなし避難所」活用を指示

 政府は6日、能登半島地震を激甚災害に指定する方針を固めた。岸田文雄首相が同日、首相官邸で記者団に「被害の規模から見て、激甚災害指定が視野に入るほど甚大な状況だ」と述べた。指定されれば復旧事業に対する国の補助率が引き上げられる。
 首相は「具体的な指定には被害状況調査などが必要だ。速やかに調査を進め、迅速に対処する」と述べ、手続きを急ぐ意向を示した。政府関係者によると、運転免許証の有効期限延長などの特例を適用する「特定非常災害」にも指定する方向で検討している。
 これに先立ち、政府は5日連続となる非常災害対策本部(本部長・首相)の会合を官邸で開き、被災者支援などに全力を挙げる方針を確認した。首相は被災地以外への避難を希望する人に避難先を準備する方針を強調。関係閣僚らに対し、自治体がホテルや旅館の空室を借り上げる「みなし避難所」を活用し、被災者の生活を早期に改善するよう指示した。
 首相は避難所の環境改善を要請。県が管理する幹線道路の復旧を国が代替することで、緊急輸送ルートの確保を進める考えも表明した。
 松村祥史防災担当相は官邸で記者団に対し、被災者生活再建支援金を早期に支給できるようにする方針を示した。一部の道路で交通規制を敷き、通行を復旧関連や救援物資を輸送する車両に限ることも明らかにした。
 林芳正官房長官は記者会見で「必要な支援物資を速やかに運搬するため、交通量を減らすことが喫緊の課題だ」と指摘し、自家用車の使用を控えるよう改めて呼び掛けた。 
[時事通信社]

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