自動運転「新幹線でも可能」=3月から在来線に本格導入―古宮JR九州社長
JR九州の古宮洋二社長は3日までに報道各社のインタビューに応じ、運転士ではない乗務員が乗るレベルの自動運転について、「技術的には新幹線にも転用可能だ」と述べ、将来的に九州新幹線などに導入する可能性を示唆した。
同社は今後の運転士不足を見据え、3月から福岡県内を走る香椎線(全長25.4キロ)で、運転士免許を持たない乗務員が緊急停止操作などを行う「GOA2.5」と呼ばれるレベルの自動運転を本格導入する。
古宮社長は、「踏切のある路線で客を乗せた自動運転は国内初。私鉄各社も見学に来ている」と自信を見せた。その上で、「新幹線への転用には安全面で乗り越えるべきハードルは高いものの、技術開発を含めて考えていきたい」と語った。
同社は2023年12月から、自己推薦などで選ばれた20~60代の現役の車掌11人を自動運転乗務員の候補生として養成。技能実習を経て、3月から香椎線で勤務する。今後の自動運転拡大に向け、養成する人員も増やす考えだ。
車掌は鉄道に関する幅広い知識を持ち、養成期間も約2カ月と短期間で済む。同社は在来線全体で計約400人以上の車掌を抱えており、古宮社長は、「(自動運転乗務員になる)メリットも大きく、なり手も増えるだろう」と期待感を示した。
[時事通信社]
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