2024-01-02 15:41社会

最大の高さ、トラブルで不明=能登の大津波警報―気象庁

 石川県・能登半島北部で1日午後に発生した最大震度7の地震では、北海道から九州北部にかけての日本海側で広く津波が起き、2日午前になっても海面変動が続いた。気象庁によると、発生直後に同県輪島市で観測した1.2メートルの津波が最大だが、すぐに観測データが届かないトラブルが起きたため、もっと高かった可能性がある。珠洲市の観測点でもトラブルが起きた。
 同庁には日本の沿岸近くで起きる津波をあらかじめコンピューターでシミュレーションした予報データベースがある。地震発生時は位置と規模から推定した津波の高さと到達時刻をデータベースと照合し、津波注意報・警報を出すか約3分で判断する。今回は規模がマグニチュード7.6と非常に大きく、震源が浅かったため、能登地方には高さ3メートル超と予測した場合の大津波警報を出した。
 鎌谷紀子地震津波監視課長は「観測データが届かない不具合で津波の監視が困難だった」と話したが、周辺の観測点のデータとシミュレーションでカバーしたという。日本海側では1983年の日本海中部地震や93年の北海道南西沖地震で大津波が起きた例がある。
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 ◇主な観測点の津波の高さ
観測点       時刻       最大の高さ
北海道せたな町 1日午後6時26分  60センチ
山形県酒田市     同7時8分   80センチ
新潟県柏崎市     同4時36分  40センチ
富山市        同4時35分  80センチ
石川県輪島市     同4時21分  ※1.2メートル以上
金沢市        同7時9分   90センチ
福井県敦賀市     同8時28分  50センチ
京都府舞鶴市  2日午前0時43分  40センチ
鳥取県境港市  1日午後10時30分 60センチ
長崎県対馬市  2日午前0時1分   30センチ
(注)気象庁発表の速報値。※は観測途中でトラブル発生、データ届かず。 
[時事通信社]

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