2024-01-02 21:49政治

岸田首相「大規模被害、救助に全力」=能登地震で非常災害本部

 政府は2日午前、石川県能登地方を震源とする地震発生を受け、非常災害対策本部(本部長・岸田文雄首相)の会合を首相官邸で開いた。首相は「人的被害、建物崩壊、火災など非常に大規模な被害が確認されている状況だ」と指摘。自衛隊と警察・消防に対し「救命救助は時間との勝負だ。部隊を最大限動員し、住民の安全確保を最優先に全力を尽くしてほしい」と指示した。
 会合には林芳正官房長官や松村祥史防災担当相、木原稔防衛相らが出席した。
 首相はこの後の記者会見で、現地に派遣した古賀篤内閣府副大臣から「道路の寸断、土砂崩れ、火災などの被害が広範囲で確認された」との報告があったと説明。道路寸断により「能登半島北部への立ち入りが極めて困難」との認識を示した。
 その上で、食料や毛布、燃料などのプッシュ型支援、迅速な医療提供、電力・水道などインフラ復旧に取り組むため、現地に関係省庁の幹部を派遣すると表明。津波注意報が解除されたことから、海上輸送も活用すると述べた。
 首相は4日に予定していた三重県伊勢市の伊勢神宮参拝を延期すると明かした。
 首相は2日、石川県の馳浩知事、輪島市の坂口茂市長、珠洲市の泉谷満寿裕市長とテレビ会議などで協議。「倒壊した建物の下で多数が救助を待っている」との報告を踏まえ、救助犬による捜索を増強するよう関係省庁に指示した。
 林氏は2日午後の会見で、米国など諸外国から支援の申し出が寄せられていると明らかにし、「心から感謝申し上げたい。被害状況、現地のニーズを踏まえ、各国とも緊密に連携していきたい」と語った。 
[時事通信社]

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