風刺漫画で1年回顧=笑い誘う傑作展示―豪
2023年の出来事を風刺漫画で振り返る展覧会が、オーストラリアの首都キャンベラにある民主主義博物館で催されている。題材は政治、経済から気候変動、紛争まで多岐にわたる。痛快に世相を斬る傑作が、見る人の笑いを誘っている。
風刺漫画展は03年に別の場所で始まり、11年から旧国会議事堂を利用した民主主義博物館の回廊で通年展示されるようになった。23年分の出展は46作家の計125作品に上る。
風刺の対象として頻繁に登場するのがアルバニージー首相。顔がアイスクリームのように溶けかかった作品は、気候変動対策を急げという警告だ。同首相がバイデン米大統領、スナク英首相とホットドッグに見立てた原子力潜水艦にかじり付く作品もある。米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」を通じた原潜配備に、巨額の血税が投じられることを表現している。
トランプ前米大統領絡みの作品も目立つ。トランプ家のトイレ紙に「最高機密」の印があり、機密文書持ち出しで起訴されたことを皮肉っている。一方、イスラエルのネタニヤフ首相が自転車の前輪をくわえた「暴力の循環」と題する硬派作品からは、パレスチナ自治区ガザで長期化する紛争への強い憤りが伝わってくる。
このほか、請求書の山で庶民が押しつぶされる絵などでインフレの厳しさを表した作品も多い。出展作家の一人、ダニー・イーストウッドさんは「一つの漫画は1000語くらい伝える力がある」と強調する。来場者の60代女性は「つらい世の中を生きていくにはユーモアが必要」と語った。
[時事通信社]
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