2023-12-15 18:17社会

年金訴訟、受給者敗訴が確定=減額は「合憲」―最高裁

最高裁=東京都千代田区
最高裁=東京都千代田区

 年金支給額の減額は違憲として、兵庫県の受給者95人が国に減額処分取り消しを求めた訴訟の上告審判決が15日、最高裁第2小法廷であった。尾島明裁判長は「減額は合憲」と判断し、上告を棄却。受給者側敗訴が確定した。
 同種訴訟は全国で計35件あり、最高裁の判断は初めて。他の訴訟でも原告敗訴となる公算が大きい。
 判決によると、年金支給額は物価により変動するとされていたが、2000~02年度は景気対策で据え置かれた。国は本来より高い水準だったとして13年から段階的に減額した。
 小法廷は、減額措置に対し「年金制度における世代間の公平を図り、財政基盤の悪化を防いで持続可能性を確保する観点から不合理ではない」と判断。最低限度の生活を営む権利を保障する憲法には違反しないと結論付けた。 
[時事通信社]

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