2023-12-14 17:34World eye

12歳女子生徒、授業中に教師刺殺試み 仏

【レンヌAFP=時事】フランス北西部レンヌの中学校で13日、英語の授業中に12歳の女子生徒が教師に向かって包丁を振りかざす事件があった。負傷者はいなかったが、検察は殺人未遂容疑で捜査を開始した。≪写真は、凶器として使われた包丁のスケッチを公開する検察官≫
 事件が起きたのはレンヌにあるオート・オルム中学校。現地の検事によると、女子生徒は「英語教師を殺すつもりで」、大振りの包丁を教室に持ち込んだ。授業中に教師に向かって包丁を振りかざすと、教師は走って逃げた。
 女子生徒は職員に取り押さえられ、包丁を取り上げられた。レンヌの教育当局によると、ショックを受けたクラスメートたちはすぐに安全な場所に移された。
 検察の会見では、凶器として使われた長さ17センチの包丁のスケッチが公開された。
 女子生徒は病院で精神鑑定を受けており、状況を解明する一助になるとみられている。会見した検事は女子生徒の行動について、「心理学的、あるいは精神医学的な側面が中心にある」との見方を示した。
 女子生徒の家族はフランスに居住権のあるモンゴル系移民で、レンヌへは2012年にやって来た。女子生徒は4人きょうだいの長子だという。
 イスラム教徒やユダヤ教徒が多く暮らすフランスでは近年、学校教育の現場で緊張が高まっている。
 最近ではパレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの軍事衝突もそうした緊張の種に加わり、10月には北部アラスで急進化したイスラム教徒が教師を刺殺する事件も起きた。
 匿名を条件にAFPの取材に応じた同校の生徒によると、8日に襲われた英語教師と女子生徒の間で口論があった。教師が携帯電話を没収したのがきっかけとみられるという。
 女子生徒はクラスメートの前で、英語教師を「アラス(の事件)と同じように」殺すと宣言したが、「誰も本気にしなかった」とされる。【翻訳編集AFPBBNews】

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