2023-12-08 18:49政治

西村経産相「慎重に確認」=安倍派裏金、野党が閣僚追及

 自民党の清和政策研究会(安倍派)の裏金疑惑を巡り、過去に同派事務総長を務めた西村康稔経済産業相は8日の衆院予算委員会で、「私自身の政治資金も慎重に確認させている。どこかの時点で説明責任を果たさなければいけない」と述べ、具体的な説明を避けた。立憲民主党など野党は、松野博一官房長官以外の閣僚にも派閥からのキックバック(還流)があったかをただし、攻勢を強めた。
 立民の後藤祐一氏は「キックバックがあったかなかったかはすぐ分かるだろう。そこだけ答えてほしい」と迫った。西村氏は「安倍派との資金のやりとりがあったか、なかったのかも精査している」と述べるにとどめた。西村氏は5日の記者会見では、自身の政治資金について「適正に処理していると報告を受けている」と話していた。
 安倍派に所属する鈴木淳司総務相は自身への還流について「ない」と明言した。
 後藤氏は盛山正仁文部科学相に対し、所属する岸田派から受けた寄付について「キックバックか」と尋ねた。盛山氏は「キックバックという言葉が何を指しているのか承知していないが、適切に処理されている」と答えた。
 新藤義孝経済再生担当相は自身が事務総長を務める茂木派に関し「政治資金パーティー収入も含めて全ての収入と支出を報告書に記載し、政治資金規正法にのっとった対応を行っている」と主張した。
 西村氏らが曖昧な答弁を繰り返す中、野党は13日が会期末の今国会最終盤でも追及を緩めない方針。共産党の塩川鉄也氏は疑惑解明に向けて「自民党主要派閥の事務総長経験者の証人喚問を求めたい」と提案した。 
[時事通信社]

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