「真価問われる一年」=高田チェアが意気込み―サッカー女子WEリーグ
サッカー女子のWEリーグは11日に、3季目のリーグ戦が開幕する。今夏のワールドカップ(W杯)で日本(なでしこジャパン)が8強入りし、女子サッカーに注目が戻りつつある。リーグとしても踏ん張りどころとなるシーズンに向け、チェア(理事長)の高田春奈氏(46)に話を聞いた。
日本初の女子サッカープロリーグとして2021年にスタート。今季を「真価の問われる一年」と位置付ける。集客やスポンサー獲得など数字的な部分で課題は多いが、それ以上に重きを置くのがリーグ自体の認知度をどう向上させるか。選手との会話の中でも、悩みをよく聞くという。
追い風としたいのが、なでしこの躍進だ。W杯では優勝したスペインに1次リーグで快勝し、選手の活躍が光った。リーグから14人が代表入りし、当時マイナビ仙台の宮沢ひなた(マンチェスター・ユナイテッド)は得点王に。WEリーグの選手も世界で戦えることを示した。
なでしこの影響は肌で感じている。W杯を現地視察中には海外メディアの取材を受けた。「なでしこジャパンの強みや価値を理解した上で、WEリーグの価値としてもっと打ち出していくことが必要」と語る。老若男女が盛り上がる様子も目の当たりにし「女子サッカーの可能性」を実感。収穫は多かった。
女子サッカーを含め、スポーツ界が抱える課題にも目を向ける。日本社会の男女格差を問題視し「日本の今のジェンダーギャップ指数が表しているものが、女子スポーツに対する関わり方とも連動している」と指摘。「日本の女性活躍社会をけん引する」ことを理念に掲げるリーグを通じ、女性の地位向上に取り組む姿勢だ。多様性のアピールなど情報発信の拠点として、若者などが多い東京都渋谷区と連携し、活動も始めた。
高田氏は22年9月に2代目チェア就任。「組織の土台をつくる」との姿勢でリーグを引っ張ってきた。一般企業での勤務や会社経営の経験から「当たり前のところができていなかった」と述べ、さまざまな視点からリーグの振興のために尽力している。「本当の意味での、女子プロサッカーリーグの価値を生み出して、見てもらう」と強く意気込む。
◇高田春奈氏の略歴
高田 春奈氏(たかた・はるな)国際基督教大から2001年、ソニー入社。05年にジャパネットソーシャルキャピタルを設立し、社長に就任。20~22年までJリーグ長崎の社長を務める。22年9月にWEリーグ2代目チェア(理事長)に就任し、日本サッカー協会副会長、Jリーグ特任理事も兼任。父は通販大手ジャパネットたかた創業者の高田明氏。長崎県出身。46歳。
[時事通信社]
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