イスラエル首相、反対派は「闇の政府」=治安機関トップら解任方針
【エルサレム時事】汚職事件で公判中のイスラエルのネタニヤフ首相が、意に沿わない司法当局高官らを「ディープステート(闇の政府)」と見なし、排除する動きを加速させている。
ネタニヤフ政権は21日の閣議で、ネタニヤフ氏側近の汚職疑惑を捜査していた国内治安機関シャバクのバー長官の解任を議決。司法制度見直しで対立するバハラブミアラ検事総長の解任手続きも開始した。
こうした動きが三権分立を揺るがし、民主主義を危険にさらすとの懸念が高まっている。これに対し、ネタニヤフ氏は26日、国会で「危機にひんしているのは民主主義ではなく、ディープステートの方だ」と開き直った。
また、X(旧ツイッター)への投稿でも、トランプ米大統領を念頭に「米国でもイスラエルでも、強力な右派指導者が選挙で勝つと、左派のディープステートが司法制度を武器に民意を妨害する」と持論を展開した。
ネタニヤフ氏が司法当局に強硬姿勢を示す背景には、収賄罪などで起訴され、汚職事件での裁判が続いていることがある。有罪になれば首相の座を追われる可能性があり、地元紙ハーレツは「政治的生き残りのため、主要人物の追放に明け暮れている」と指摘する。
国内では「指導者がポピュリスト的批判をやめ、われわれが通常の状態に戻るまで、どれぐらいかかるのか」(エルサレム・ポスト紙)、「捜査に対する妨害だ」(ラピド前首相)と反発する声が上がる。各地ではネタニヤフ氏を批判する大規模デモが連日のように行われている。
[時事通信社]
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