「入学前、和式便器に慣れて」=4人に1人「使えない」―新小学生向け、専門家訴え
まもなく迎える入学シーズン。新生活への期待を膨らませる人も多いが、新小学1年生にとって大きな壁となり得るのが学校の和式便器だ。トイレに行くのを我慢する理由に和式の使いづらさを挙げる児童もおり、専門家は「入学前に、和式にも対応できるようにしておくことが大切だ」と訴える。
文部科学省が2023年に発表した調査結果によると、全国の公立小中学校にある便器の約3割が和式だった。「家や商業施設はほとんどが洋式。それを考えると、学校にある和式の割合は多い」と指摘するのは、NPO法人日本トイレ研究所(東京都港区)の加藤篤代表理事だ。「家とのギャップが子どもたちにとってストレスになることもある」と話す。
同研究所が22年に全国の小学生計1000人を対象に実施した調査では、和式便器を「抵抗なく使用できる」と回答したのはわずか22.4%にとどまり、「使用できない」は26.7%と4人に1人を占めた。
また「抵抗はあるが使用できる」との回答は50.9%に上り、児童の多くが和式に抵抗感を持っていることが浮き彫りとなった。トイレに行くのを我慢する理由を尋ねたところ、「友達に知られたくない」が目立つが、「和式便器が使いづらい」との回答もあった。
加藤氏は「トイレに行くのを我慢すれば、具合が悪くなったり授業に集中できなかったりする可能性がある」と説明。学校だけでなく、災害発生時やキャンプなどで和式便器しかないこともあり得るとして、「入学前に、和・洋式どちらにも対応できるようにしておくと子どもにとって安心だ」と語った。
商業施設などでも和式便器を見かける機会は減っており、加藤氏は「家でしゃがむ姿勢を練習することも必要」と提案。「かかとを床につけるのが難しい子どももいる。バランスの取れるしゃがみ方を見つけてみてほしい」と話している。
[時事通信社]
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