妊娠中の受動喫煙、リスク2倍=胎盤早期剥離―東北大
東北大は29日までに、妊娠中に受動喫煙すると、出産前に胎盤の一部が子宮壁から剥がれる「常位胎盤早期剥離」の発症リスクが約2.3倍高まるとの研究結果を発表した。喫煙習慣のある妊婦は約2.2倍で、いずれも頻度が増すほど発症リスクが上昇していた。
常位胎盤早期剥離は、妊婦の0.4~1.0%に発症するとされ、母体や胎児の命にも関わる。妊娠高血圧症候群や母体年齢などのほか、腹部への衝撃や喫煙がリスクになり得るが、はっきりとした原因は分かっていない。
浜田裕貴・東北大病院講師の研究グループは、子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)のデータを分析。約8万2千人分の妊婦について、喫煙・受動喫煙と常位胎盤早期剥離の関連を調べた。
その結果、受動喫煙の頻度が週4~7日かつ1日1時間以上の妊婦は、そうでない人と比べ発症リスクは2.34倍。妊娠中に1日11本以上喫煙する人は、吸わない妊婦と比べて2.21倍リスクが高かった。
実際に常位胎盤早期剥離を発症した妊婦のうち、妊娠中の喫煙や受動喫煙が原因とみられる割合は、それぞれ約2.8%、約3.0%だった。
研究グループによると、たばこに含まれる有害物質は胎盤への血流を減少させることが分かっている。浜田講師は「公共の場や家庭内での受動喫煙を減らすため、政策や啓発活動を強化することが必要だ」と話している。
[時事通信社]
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