ハマス、米国籍人質1人解放へ=ガザ停戦で米特使新提案か
【エルサレム時事】イスラム組織ハマスは14日、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉に関連し、米国籍を持つ人質1人の解放と4人の遺体の返還に合意したと発表した。また、停戦延長に向けた協議の進展に前向きな方針も示した。今月1日に停戦の第1段階が期限を迎えた後、ガザで戦闘を行っていたイスラエルとハマスの間で停戦に関する明確な合意がない状況が続いている。
ハマスが引き渡しに合意した人質と遺体はいずれも米国とイスラエルの二重国籍者。ハマスは声明で「(停戦)第2段階について包括的合意に達する用意がある」と表明し、ガザからイスラエル軍が完全撤退するよう改めて求めた。
これに先立ち、米ニュースサイト「アクシオス」は13日、停戦交渉で仲介役を務めるウィトコフ米中東担当特使が、数週間の停戦延長を盛り込む新たな案を提示したと報じた。新提案はハマスに対し、存命の少なくとも5人の人質と死亡した9人前後の遺体をハマスが引き渡すことを要求。引き換えにイスラエルが現在停止しているガザへの支援物資搬入を再開することを定めている。
新提案でイスラエルとハマスは、停戦延長期間中に長期停戦を巡り協議。長期停戦で合意した場合、延長期間の最終日にハマスは残る人質全員を解放するとされる。関係筋はアクシオスに「ハマスは以前、似たような提案を拒否しているが、(3月末までのイスラム教の)ラマダン(断食月)期間中は戦闘に戻りたくないだろう」と予測した。
[時事通信社]
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