米、北朝鮮の非核化追求=トランプ氏、トップ会談意欲か
【ワシントン、ソウル時事】米国家安全保障会議(NSC)報道官は28日、北朝鮮の核・ミサイル問題について、「1期目で行ったように、トランプ大統領は北朝鮮の完全な非核化を追求する」と表明した。第2次トランプ政権が発足後、北朝鮮の非核化を目指す姿勢を示したのは初めて。
トランプ氏は政権1期目で北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記と3度の首脳会談を開催したが、2019年2月のハノイでの首脳会談で協議は決裂した。第2次政権でもトップ会談を通じた非核化交渉を試みる可能性がある。
ただ、トランプ氏は20日の大統領就任後、歴代政権の見解を踏襲せずに北朝鮮を「核保有国」と表現。核保有を一定程度認める軍備管理交渉に重点を置く可能性も指摘されていた。
一方、北朝鮮の朝鮮中央通信は29日、正恩氏が核物質の生産基地と核兵器研究所を視察したと報道。日時や場所は不明だが、公開された写真から2024年9月に正恩氏の視察が初めて公表されたウラン濃縮施設との見方が出ている。米国に向け核生産能力を誇示する狙いがありそうだ。
正恩氏は、25年の生産計画を確認し増産方針を示した。トランプ政権に直接言及した発言は伝えられていないが、「直面する対外環境は厳しい」と指摘。「敵を徹底的に制圧し情勢を主導的に統制する力は、いかなる宣言や掛け声でもなく実際に使用できる物理力と(その)飛躍的な増加だ」と強調し、改めて核保有を正当化した。
[時事通信社]
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