戦力充実の優勝候補=横浜、栄光の歴史に挑む―高校野球
春夏合わせて5度の全国制覇を誇る名門横浜が、重厚な布陣で甲子園に乗り込む。有力な優勝候補とされる中、動画配信で選出発表を見届けた部員たちが派手に喜ぶことはなく、漂うのはむしろ緊張感。阿部葉主将は「甲子園で勝てる準備をしたい」。引き締まった表情で決意を語った。
新チームになって公式戦で無傷の15連勝中。27年ぶりに明治神宮大会を制したチームの最大の持ち味は強力な投手陣だ。左の奥村頼は巧みに緩急を使い分け、ピンチで踏ん張るマウンド度胸にエースの自覚をにじませる。右の織田は1年生ながら速球は150キロ超。将来性豊かな本格派だ。
非凡な2人がそろうが、「それだけでは駄目」と村田監督。厳しい甲子園の戦いを見据え、他の投手にも登板準備をさせているという。
27年前は松坂大輔さんを擁し、春夏連覇を遂げた。明治神宮大会の優勝で、黄金期と比較されることも多くなってきたが、「そこにチャレンジするというよりも、一戦一戦」と監督。栄光の歴史に、新たな1ページを加えられるか。横浜が勝負の春を迎える。
[時事通信社]
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