2025-01-16 18:19スポーツ

4367安打の「天才打者」=平成の野球を支えたスター―イチローさん・野球殿堂

野球殿堂入りし、王貞治さん(右)と記念写真に納まるイチローさん=16日、東京都文京区(代表撮影)

 日米通算4367安打―。野球の歴史に名を刻んだイチローさんが、順当に殿堂入りを果たした。安打を打つ技術で右に出る選手はいない。ゲストスピーカーを務めた王貞治さんをして「ボールとバットの芯を結ぶ天才。人間業ではない」と言わしめた。
 1994年に彗星(すいせい)のごとく現れ、独特の「振り子打法」で前人未到のシーズン210安打をマーク。この活躍をきっかけに「打率」だけでなく「安打数」にもファンやマスコミの注目が集まるようになった。
 名前の「一朗」をカタカナにした登録名は、当時としては画期的。「イチロー」が94年の新語・流行語大賞になるなど、20歳の青年はスターへの階段を駆け上がり、平成の野球人気を支える存在となった。
 2001年からは米大リーグでプレー。日本時代に比べて長打こそ減ったものの、卓越した打撃技術と俊足を武器に、米国でも安打を量産した。04年に大リーグ記録を84年ぶりに塗り替えるシーズン262安打をマークするなど引退までに3089安打を重ね、米国の野球殿堂入りも確実視されている。
 元号が平成から令和に変わるおよそ1カ月前の19年3月、東京ドームでの試合を最後に現役を引退。現在は自らのプレーで手本を示しながら、高校生など後進の指導に尽力している。「これからも自分が動けなくなるまで野球に携わって、日本野球の力になりたい」。イチローさんの挑戦は今も続いている。 
[時事通信社]

ロッテ戦でプロ野球史上初のシーズン200安打を達成したオリックスのイチロー=1994年9月、グリーンスタジアム神戸
大リーグ年間最多安打記録樹立を祝うセレモニーで、観客の声援に応えるマリナーズのイチロー=2004年10月、シアトル(AFP時事)

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