大谷の活躍、イチロー後押し=作家のホワイティングさん語る―米野球殿堂
米野球殿堂は21日(日本時間22日)に今年の殿堂入り表彰者を発表する。高い得票率での選出が確実視されているのが、米大リーグのマリナーズなどでプレーした日米通算4367安打のイチローさん(51)。日米の野球や日本人大リーガーに関する著作が多数ある米国人作家のロバート・ホワイティングさん(82)は「大谷翔平(ドジャース)の活躍でイチローの評価が上がると思う」と指摘した。
殿堂入りには、全米野球記者協会に10年以上在籍した記者の投票で75%以上の得票が必要。大リーグ最多の通算652セーブを挙げたマリアノ・リベラ(元ヤンキース)以来史上2人目の満票選出の期待もかかる。ホワイティングさんは、内野安打が多かったイチローさんの打撃スタイルに肯定的でない記者もいるとして、「満票は難しい」とみる。一方、大谷が近年、記録的な活躍を続けていることで「イチローの日本での成績をもっと尊重する、そういう考え方もあると思う」と語った。
「イチロー革命」(2004年、早川書房)を著す際に本人にインタビュー。「頭の回転が速く面白い。日本の野球選手で一番『インテリ』」との印象を持った。マリナーズの球団殿堂入りを果たしたイチローさんのセレモニーが行われた際、2人は再会。「奥さんはあまり『イチロー革命』が好きじゃなかったみたい」と笑ったが、互いに夫人を伴い写真に納まったという。
「ベーブ・ルースが現れる前の代表的な選手はタイ・カッブ。セーフティーバント、内野安打、足が速い。イチローは過去のそういう選手を思い出させる」。ホワイティングさんは伝説的な選手になぞらえ、イチローさんの歩みをたたえた。
[時事通信社]
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