ガザの海水淡水化プラント、1か所が再稼働 60万人超に水供給
【デイルアルバラフ(パレスチナ自治区)AFP=時事】パレスチナ自治区ガザ地区で先月、海水淡水化プラント1か所が静かに再稼働した。14か月以上にわたる紛争で荒廃したガザで、公共サービスの復旧に向けた小さいながら重要な一歩となった。≪写真は、パレスチナ自治区ガザ市で、水を入れた容器を運ぶ子どもたち≫
国連児童基金(ユニセフ)によると、プラントはイスラエルの電力網に再接続され、それ以降、1日当たり約1万6000立方メートルの淡水を生産。中部デイルアルバラフと南部ハンユニスでタンク車や水道施設を通じて、60万人以上の市民に水を供給している。
水を供給するパイプラインが損傷し、爆撃で退避を余儀なくされたガザ市民の多くは、貴重な水を貯蔵する手段もないまま避難所生活を送っている。
淡水化の処理施設はガザ地区には3か所あり、このプラントはそのうちの一つ。紛争前は、人口240万人の約15%の需要を満たしていた。
2023年10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルに越境攻撃を仕掛け、それを機に紛争が始まってからの数か月間、同プラントは、ソーラーパネルと発電機を利用して最小容量で稼働していた。
ユニセフがイスラエル側と電力復旧の合意に達したと明らかにしたのは6月下旬だが、プラントに電力を供給する電線が激しく損傷しており、ガザの電力会社の広報担当者は「応急処置」ではあるが「修復に5か月かかった」としている。
イスラエルの送電線に再接続され、ようやくフル稼働できた。【翻訳編集AFPBBNews】
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