ガザ交渉で高官協議=ハマス軟化も詰めの作業残る―イスラエル首相
【カイロ時事】イスラエルメディアは18日、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスとの停戦交渉に関連し、ネタニヤフ首相が19日に高官協議を開くと報じた。仲介役を通じた間接交渉の活発化を受け、人質解放実現に向けた戦略を練るとみられる。
高官協議にはカッツ国防相やデルメル戦略問題相らが参加する。ネタニヤフ氏は交渉に関与する高官の人数を限定し、内容を外部に漏らさないよう指示。停戦に反対してきた連立政権内の極右勢力が、ネタニヤフ氏への圧力を強めないようにするための措置とされる。
停戦交渉を巡っては、仲介役を務める米国のバーンズ中央情報局(CIA)長官が18日に、別の仲介国カタールのムハンマド首相兼外相との協議のためドーハに到着したと報じられるなど、関係国が外交努力を継続。イスラエルのメディアによると、同国当局者は18日、ハマス側に一定程度の態度の軟化が見られると語った。ただ、ハマスが解放する人質の人数や、それと引き換えにイスラエルが釈放するパレスチナ囚人の数など、詰めるべき事柄が残っているという。
ハマスはこれまで、イスラエル軍のガザ完全撤退を強硬に主張してきたが、最近では対エジプト境界地帯「フィラデルフィ回廊」などへの一時的な駐留を容認する姿勢に転換したとも伝えられる。イスラエル当局者は「ボールはハマスの側にある」と述べ、交渉妥結はハマス次第との認識を示した。
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は18日、米MSNBCテレビで「予想したり約束したりすることには慎重であるべきだが、(交渉妥結は)近い」と指摘。「仲介国のほか、イスラエルとハマスの努力で実現可能だ」と述べ、当事者による歩み寄りの必要性を強調した。
[時事通信社]
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