2024-12-18 11:25経済

個人の金融資産、8期ぶり減少=株安影響、2179兆円―9月末

個人金融資産残高の推移

 日銀が18日発表した2024年7~9月期の資金循環統計(速報)によると、9月末時点で個人(家計部門)が保有する金融資産の残高は2179兆円だった。前年同月末と比べると2.8%増。ただ、日銀による追加利上げ後の株安や円高の影響で過去最高だった6月末からは落ち込み、8四半期ぶりに減少した。
 個人金融資産残高は、1月に始まった新しい少額投資非課税制度(NISA)や、日経平均株価の史上最高値更新など株価の上昇基調を背景に、6月末まで6期連続で過去最高を更新していた。 
 個人金融資産の内訳は、株式等が前年同月末比で7.2%増の285兆円、投資信託が23.3%増の125兆円。現金・預金は0.3%増の1116兆円で、このうち現金は3.1%減の102兆円と過去最大のマイナス幅だった。キャッシュレス化の進展や物価上昇に伴う取り崩しなどが影響した。
 9月末時点の日銀の国債(国庫短期証券を除く)保有割合は52.64%と、4期連続で低下した。日銀は8月から国債買い入れを減額しており、保有残高は縮小していく見通し。

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