「運動広げ、つないでいく」=気持ち新たに帰国の途―平和賞受賞の日本被団協
【オスロ時事】ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表団は12日早朝(日本時間同日午後)、ノルウェーの首都オスロにある宿泊先のグランドホテルを出発し、帰国の途に就いた。被爆者らは「これから運動を広げ、つないでいく」と気持ちを新たにしていた。
授賞式で講演した代表委員の田中熙巳さん(92)は「高齢だから不安だったが、終わったら元気になった」と笑顔。石破茂首相が日本被団協のメンバーと面会する意向を示していることに対し、「ノルウェーの首相は核兵器禁止条約に署名できるよう頑張ると表明した。『被爆国の総理こそやってください』と言うつもりだ」と力を込めた。
事務局長の木戸季市さん(84)は「今までやってきた道を、死ぬまで続けないといけないと分かった。世界の全ての人が核から守られるよう呼び掛けたい」と話した。
ホテルでは、ノーベル賞委員会のフリードネス委員長(40)や、代表団メンバーでもある韓国人被爆者らが見送った。
代表団は8日にオスロ入りし、授賞式やノルウェー首相との面会に臨み、高校で現地の若者と交流するなどした。13日午前帰国する。
[時事通信社]
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