千秋楽、いざ相星決戦=琴桜と豊昇龍譲らず―大相撲九州場所
互いに譲らず、13個目の白星を積み上げた。結びで勝った豊昇龍と、土俵下でその取組を見届けた琴桜。それぞれ表情を崩さず、東西の花道を引き揚げた。
琴桜は新大関の大の里に攻め込まれたが、「反応してくれた」と左の上手投げで逆転勝ち。豊昇龍は霧島をつり出して完勝し、「自分の相撲に集中した」と振り返った。
共に攻めの姿勢が光る今場所。豊昇龍は、こだわってきた前に出る相撲を貫きたいところ。琴桜は、この日のように劣勢になっても対応できる懐の深さがある。九重審判長(元大関千代大海)は「豊昇龍が動きで封じるか。琴桜は相手を正面に置いて相撲が取れるか」と展開を予想した。
幕内での対戦成績は豊昇龍の12勝6敗だが、ここ1年は琴桜の3勝2敗で、重圧がかかる一騎打ち。豊昇龍は既に賜杯を抱いた経験があり、九重審判長は「(その差は)出るだろう」とみる。
大関同士の相星決戦は、2横綱が途中休場した2003年名古屋場所での魁皇と千代大海以来。豊昇龍は「(お客さんに)喜んでもらえたらいい」。横綱不在の中、看板力士として場所を引っ張ってきた2人。今年最後の大一番で雌雄を決する。
[時事通信社]
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