揺らぐ「安全」、習政権に衝撃=社会の不満解消後回しのつけ―中国暴走事件
【北京時事】中国広東省珠海市で起きた無差別殺傷事件。習近平政権は国家の「安全」を最重視してきただけに、まれに見る凶悪事件の発生に衝撃を受けているとみられる。最近は公共の場で無差別に人を傷つける事件が相次いでおり、治安対策の強化に乗り出す方針だ。
「関係部門は真剣に教訓をくみ取り、人民の生命、安全と社会の安定を全力で保障する必要がある」。習国家主席は12日に出した「重要指示」でそう強調した。中国の指導部が一つの犯罪を受けて指示を出すのは異例で、事件が及ぼす影響に神経をとがらせていることがうかがえる。
習政権は、社会の安定のため「安全」を最重視してきた。だが、それは言論統制やスパイ摘発など内外の「敵」の取り締まりが中心だ。景気低迷による生活苦や閉塞(へいそく)感など、社会安定の根幹となる人々の身近な不満への対応は後回しにしてきた感が否めない。今回の事件は、そのつけが回ってきたとも言える。
習氏の指示を受け、事件があった広東省は、さっそく関係部門を集めた会議を開催。省トップで習氏に近い黄坤明・省共産党委員会書記は、類似の犯罪を防ぐため、市民の家庭問題や近隣トラブル、土地や金銭を巡る争いなどの解決を図ると表明。さらに、さまざまな不満を抱える人々への管理を強化する方針も示した。
中国当局は、既に不満を持つ人物の監視に乗り出しているもようだ。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは10月、多発する無差別殺傷事件を受け、当局が村や町の幹部に犯罪を起こしそうな人物を洗い出すよう指示したと報道。強権的な政治手法を続ける習政権の治安対策は、社会の締め付け強化に向かう可能性がある。
[時事通信社]
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