野党、少数与党に手ぐすね=立民代表、反省の弁も―第2次石破内閣
衆院本会議で11日行われた首相指名選挙で石破茂首相が選出された。石破氏の得票は1回目も決選投票も自民、公明両党などの221で、衆院選の結果をなぞるように過半数には届かなかった。立憲民主党の野田佳彦代表は「相当厳しい政権運営になるだろう」と手ぐすね引くが、野党をまとめ上げることはできず、迫力を欠いた。
決選投票で石破氏に敗れた野田氏は国会内で記者団に「与野党拮抗(きっこう)により、国会審議を活性化させたい」と述べ、特別国会後に召集が見込まれる臨時国会での論戦に意気込んでみせた。
野田氏は衆院選後、首相指名選挙で自身への投票を野党に呼び掛けた。しかし、決選で野田氏に回った主要政党は共産党だけで、立民の旗の下への「結集」は不発。野田氏は「本当に政権を取りにいく共通認識をつくれなかった。不徳の致すところ」と反省の弁を口にした。
日本維新の会は決選でも馬場伸幸代表に投票。馬場氏は記者会見で、自民の政治とカネの問題に言及し、「タイムスケジュールを組んで解決しなければ、政策や予算の協議はできない」と突き放した。国民民主党も同様に玉木雄一郎代表に投じた。玉木氏は記者団に「与党側には、野党の意見を取り入れる柔軟な姿勢が一層求められる」と強調した。
衆院選で議席を減らした共産の田村智子委員長は「自民政治の延命に手を貸すのか、国民の要求を実現する努力をするのか問われる局面が今後たくさん出てくる」と語った。
◇公明「野党と合意形成を」
自民の森山裕幹事長はNHK番組で、石破氏選出への謝意を示した上で「(政治)改革を進めていく」と説明。公明の斉藤鉄夫代表は首相官邸で記者団に「今後は野党も含めた合意形成が大事になる」と指摘した。
[時事通信社]
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