女性に広がる「4B運動」=トランプ氏勝利に失望、男性と接触拒否―米
【ワシントン時事】米大統領選で共和党のトランプ前大統領が返り咲きを決めたことを受け、一部の女性の間で男性との接触を一切拒絶する「4B運動」が、SNS上で広がっている。「男らしさ」を前面に出すトランプ氏が、女性初の大統領を目指した民主党のハリス副大統領を下したことに失望した女性らが運動に参加。米社会の男女間の分断を改めて浮き彫りにした格好だ。
4B運動は、男性との性行為、デート、結婚を拒否し、子供も産まないという「四つの誓い」で、数年前に韓国で始まったとされる。Bは韓国語の「非(ビ)」をアルファベット表記した頭文字だ。
TikTok(ティックトック)には大統領選後、4B運動に賛同し男性との接触拒否を誓う動画が次々と投稿された。「米国人女性としての役割を果たすため、共和党支持の恋人と別れた」と主張する女性の動画が約900万回閲覧され、「男性はいつも女性の邪魔をする」と泣きながら訴える女性の動画も人気を集めている。X(旧ツイッター)でも「男性たちに笑われるわけにはいかない。かみつき返そう」と呼び掛ける投稿に、数十万の「いいね」が付いた。
ワシントン・ポスト紙やCBSテレビなども7日、こうした動きを報じた。一方で4B運動を支持しないという女性の動画も投稿され、論争を呼んでいる。
トランプ氏は大統領選で、白人男性に加え、これまで民主党支持の傾向が強かった黒人やヒスパニックの男性にも浸透し勝利した。ハリス氏は女性の人工妊娠中絶の権利擁護を掲げるとともに、選挙戦終盤で「女性を守る」と発言したトランプ氏を「女性の主体性を理解していない」と非難していた。
[時事通信社]
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