見違えた救援陣=盤石リレーで頂点導く―DeNA、進化のプロ野球日本一(上)
プロ野球日本シリーズはセ・リーグ3位のDeNAがパ・リーグ覇者のソフトバンクを4勝2敗で退け、26年ぶり3度目の日本一に輝いた。クライマックスシリーズ(CS)で阪神、巨人を破って進出した7年ぶりの日本シリーズで、パで圧倒的な強さを見せたソフトバンクをも撃破。DeNAが下克上を果たすことができた要因を探る。
チーム打率2割5分6厘、522得点とリーグトップの打撃力を誇るDeNAは、防御率は3.07で5位。不安定だった救援陣が、ポストシーズンでは見違えるような活躍を見せた。阪神とのCSファーストステージ第1戦で、計算できる先発の東が四回に走塁で負傷。「固めていたプランが前倒しになったが、救援陣がちゃんと応えてくれた」と小杉投手コーチ。五回から山崎、佐々木、坂本、伊勢がそれぞれ1回を無失点に抑えるリレー。抑えの森原にバトンをつなぎ、勝利をもぎ取った。
CSに入ってからはミーティングの回数を増やし、ブルペンではより詳細な打者の情報を選手に与えたという。巨人とのCSファイナルステージは、第4戦までリリーフは13イニング連続無失点。緊迫した投手戦で伸び伸びと腕を振った。27歳の坂本は「中継ぎはシーズン中、ウイークポイントと言われていた。それをはね返そうと集中力を持ってできている」と胸を張った。
ほとんどの選手が日本シリーズは初めてだったが、パのタイトルホルダーが並ぶソフトバンク打線に臆することはなかった。先発投手を含め第3戦の二回から29イニング連続無失点。第6戦、九回のマウンドに上がったのはCSファイナル最終戦と同じ森原。最後は2ランを放っていた柳田を打席に迎え、フォークで三振に仕留めて勝負を決めた。「こうやって終われたのは本当に奇跡。やってきたことが報われた」。レギュラーシーズンで苦しんだ分、救援陣の喜びはひとしおだった。
[時事通信社]
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